便秘や消化不良の改善に効果のあるパイナップル。
美味しく食べられるだけでなく、健康にもいい人気の果物です。
この記事では、そんな体にいいパイナップルの目への効果について解説します。
飛蚊症で悩んでいる方にも、有益な情報があるかもしれません。ぜひご覧ください。
パイナップルに含まれる栄養素と目にいい効果
さまざまな栄養素が豊富に含まれ、健康増進に役立つパイナップル。
とすれば目の悩みを抱える方にとって、目への健康効果も気になるところですよね。
ここでは、パイナップルに含まれる栄養素と目にいい効果についてご紹介します。
ビタミンC
ビタミンCは、強力な抗酸化物質として体内で発生する活性酸素の除去に働きます。
活性酸素とは、細胞の老化を促進し、がんや心血管疾患などさまざまな病気の原因となる物質です。
目に発生すると、酸化ストレスからくる白内障などの目の疾患を引き起こすため、普段から抗酸化物質を摂取し、活性酸素の除去を心がけることが大切です。
パイナップルには、100g中35mgのビタミンCが含まれ、一日の必要量の約3分の1を摂取できます。
加齢により血中濃度が低下する点を踏まえると、ビタミンCはとりわけ中高齢者で意識して摂ることが求められます。
目を酸化ダメージから守るためにも、ビタミンC豊富なパイナップルを積極的に食べましょう。
βカロテン
パイナップルに含まれるβカロテンは、ビタミンAの前駆体となる脂溶性の色素です。
ビタミンC同様強い抗酸化力をもつ一方で、体が必要な分だけビタミンAに転換し利用することもできます。
増えすぎた活性酸素を除去する作用があるため、紫外線などの光刺激が原因となる加齢黄斑変性などの予防に効果的です。
また、ビタミンAが不足することで発症する夜盲症の予防・改善にも役立ちます。
パイナップルはβカロテンを豊富に含む果物です。
パイナップルを食べ、目にいいβカロテンをしっかり摂取しましょう。
パイナップルで飛蚊症が消える?最新の飛蚊症研究について解説
パイナップルには、ブロメラインというパイナップル特有のタンパク質分解酵素が含まれています。
この酵素のもつ作用が、飛蚊症に効くかもしれないと報告され、話題になった研究があります。
ここでは、パイナップルで飛蚊症の改善が見られた台湾の研究をご紹介します。
飛蚊症(ひぶんしょう)とは?
飛蚊症(ひぶんしょう)とは、視界に糸くずや黒い虫のような浮遊物が舞うように見える目の症状のことです。
一般的に、白い壁や白い紙を見つめたときに気付くことが多く、視線の動きに合わせて追いかけるように視界を移動するのが特徴です。
多くは、目の中にある硝子体が濁るいわば加齢によるもの。
少し不快ですが、生理的なものなので心配ありません。
しかし、ごくまれに重篤な病気の初期症状としてあらわれる場合もあるため、気になったら自己判断せず医師の診察を受けることが大切です。
パイナップルの飛蚊症に対する研究の経緯
2019年、台湾でパイナップルの飛蚊症に対する研究が行われました。
パイナップル特有のタンパク質分解酵素である、ブロメラインの飛蚊症への効果を検証するためです。
飛蚊症は、目の中にある硝子体のタンパク質成分が凝縮され繊維のような塊になることで発症します。
そのため、ブロメラインのもつ作用が硝子体内にできたタンパク質繊維を分解できるのではないかと考えられ、研究が実施されました。
パイナップルの飛蚊症に対する研究結果
被験者は、平均年齢42歳の飛蚊症に悩む388人。
1回目の実験では、被験者を飛蚊症が1つだけ見えるグループ(120人)と飛蚊症が複数見えるグループ(70人)に分け、毎昼食200gのパイナップルを3ヶ月摂取してもらいました。
結果は、飛蚊症が1つだけ見えるグループで70.8%、飛蚊症が複数見えるグループで72.8%の人の症状が軽快し、パイナップルによる飛蚊症への改善効果が見られました。
飛蚊症1つだけ→120人中70.8%が改善飛蚊症複数→70人中72.8%が改善 |
また、この結果がパイナップルの量によるものかを検証するため、2回目の実験が行われました。
2回目の実験では、1回目の実験とは別の198人を3つのグループに分け、それぞれ100g、200g、300gのパイナップルを毎昼食、3ヶ月にわたり摂取するよう指示。
結果は、100gを摂取していた人で54.5%、200gの人で62.5%、300gの人で69.8%の改善が見られました。
100g摂取→66人中54.5%が改善200g摂取→66人中62.5%が改善300g摂取→66人中69.8%が改善 |
これらの実験により、パイナップルが飛蚊症改善に何らかのいい影響をもたらすのではないかと結論づけられています。
パイナップルの飛蚊症に対する研究からわかること
パイナップルの飛蚊症への研究結果から、パイナップル200gを3ヶ月にわたり摂取すると、6割〜7割の人に改善効果が見られたことがわかります。
また、量を食べれば食べるほど効果が期待できることも示されました。
しかし、果物の食べ過ぎはさまざまな健康リスクを招く恐れがあるため、大量摂取は禁物です。
パイナップルを上手に摂取し、飛蚊症を改善できたらいいですね。
パイナップルの目に効果のある食べ方・注意点3つ
パイナップルの目にいい食べ方・注意点を3つご紹介します。
パイナップルを美味しく食べて、目の健康も手に入れましょう。
目にいいからと食べ過ぎない
パイナップルは目にいい果物ですが、食べ過ぎてはいけません。
総カロリーのほとんどを糖質が占めるため、糖質やカロリーに制限がある場合は、摂取を控える必要があるからです。
また、パイナップルに多く含まれる果糖はおもに肝臓で代謝されるため、過剰な摂取は脂肪肝の原因を招いてしまいます。
果物の1日の推奨摂取量は、おおむね200gまで。
食べ過ぎに注意し、適量を一定期間継続して摂るよう心がけましょう。
加工・加熱したものを避ける
パイナップルを食べて飛蚊症を改善したいなら、加工または加熱したものは避けるべきです。
飛蚊症に効果が期待できる酵素ブロメラインは、加工処理や加熱処理をする過程で失活し、働きを失います。
そのため、パイナップルで飛蚊症の改善効果を得たい場合は、パイナップルは生の状態で摂取するのがポイントです。ただし、パイナップルのもつβカロテンの効果を重視したい場合は、加熱して食べても問題ありません。
むしろ、加熱したほうが吸収率がアップするため、βカロテンを効率よく摂取したいのであれば、酢豚などの加熱調理に積極的に活用してください。
持病がある場合は医師に相談
糖尿病など膵臓に問題がある場合や、肝臓、腎臓疾患で治療を受けている場合は、パイナップルの摂取は控えたほうがいいでしょう。
パイナップルに豊富に含まれる糖質やカリウムが病状を悪化させる恐れがあるため、食べないほうが安全です。
どうしても食べたい場合は、かかりつけ医に相談し指示を仰ぎましょう。
まとめ:パイナップルは目にいい効果がある!美味しく食べて目の健康を手に入れよう
パイナップルには、白内障や加齢黄斑変性を予防するビタミンCやβカロテンが多く含まれ、目の健康に効果的です。
また、パイナップルの酵素ブロメラインには飛蚊症の改善効果が期待できるため、飛蚊症に悩んでいる方も積極的に摂取するべき果物です。
目安は、1日200g程度のパイナップルを3ヶ月程度継続してみること。
手に入りやすい食材なので、思い立ったらはじめやすいのがメリットですね。
また、沖縄県名護市にあるナゴパイナップルパークでは、本場のパイナップルをふんだんに使用したスイーツやドリンクを園内カフェで提供しています。
近くへお立ち寄りの際は、沖縄県産のフレッシュなパイナップルをぜひ堪能してください!