小さいパイナップルと聞いてどのようなものを思い浮かべますか?
食用として流通している小ぶりなパイナップルでしょうか。それともお花屋さんで見かける観賞用のパイナップルでしょうか。
パイナップルにはさまざまな種類があります。
どのパイナップルも産地はどこかと聞かれたら多くの方は南国と答えます。実際、日本においてパイナップルの産地といえば亜熱帯気候の沖縄です。
だれもが知っているパイナップルですが、いざ「小さいパイナップル」と言われると、詳しく答えられる方は多くありません。
本記事では、繊維が柔らかく甘くてジューシーな小さいパイナップルについて解説します。
小さいパイナップルとは?
小さいパイナップルと言われて、真っ先に思い浮かぶのは両手に収まる1kg未満のものです。
「スナックパイン」や「ピーチパイン」と呼ばれる品種は食べやすく、甘みが強いのが特徴です。小さなパイナップルは一般的なパイナップルと比べて見た目がかわいいため、贈答用としても喜ばれます。
スナックパインやピーチパインは大変人気があります。しかし、生産量はそこまで多くないのが実情です。
理由はパイナップルの取引価格がサイズや重さによるところが大きいためです。小さいパイナップルだと儲けにならないからと生産する農家の数が多くありません。
また、パイナップルを1つ収穫するために3年近く年数がかかる点も生産量が少ない理由の一つです。
小さいパイナップルは時間をかけて大事に育てるため、通常のパイナップルよりも香りと甘みが凝縮されています。
スナックパイン
スナックパインは沖縄で栽培される独特な特徴を持つパイナップルです。
独特な特徴は手でちぎって簡単に食べられる点です。果肉が一口サイズに分かれるため、包丁を使わずに食べられます。
スナックパインは1つ600〜900gで通常のパイナップルより一回り小さいのが特徴です。果肉が柔らかく芯まで甘いため全て食べられます。
スナックパインは外皮を剥いた後、果肉をひとつひとつ手でちぎって食べます。通常のパイナップルのように包丁を使わず簡単に楽しめるため「スナック」という名前がつけられました。
スナックパインは温暖で湿潤な気候を好みます。亜熱帯地域でよく育ち、特に沖縄の豊かな自然がスナックパインの甘さとジューシーさを引き出す鍵です。
スナックパインは他のパイナップル品種に比べて生産量が少ないため、春から夏以外では手に入れるのが難しいとされています。輸送が難しいため、現地での消費が中心です。
主に沖縄のやんばる地域で栽培されており、地元の農園では収穫体験や販売も行われています。
ちぎって食べられる手軽さと甘さ、食べやすさからスナックパインは観光客にも地元住民にも非常に人気があります。沖縄の観光スポットでよく見られるフルーツです。
ピーチパイン
ピーチパインは桃のような甘い香りと柔らかい果肉が特徴のパイナップルです。
通常のパイナップルに比べて酸味が少ないため、パイナップル特有のピリピリ感がほとんどありません。大きさは平均500〜800gと小ぶりで、通常のパイナップルより一回り小さいスナックパインより、さらに小さいサイズです。
果肉は淡いピンクがかった色で柔らかく香りが強いのが特徴です。桃のような甘い香りと柔らかな食感、強い甘みで人気があります。
ピーチパイン最大の特徴は桃のようなフルーティな香りです。通常のパイナップルよりも酸味が控えめで、繊維が柔らかく口当たりが非常に良いです。
ピーチパインは湿気が多く温暖な気候を好みます。沖縄の気候が栽培に適しており、適度な雨と強い日差しが甘くておいしい果実を育てます。
通常のパイナップルに比べ流通量が少なく、春から初夏にしか手に入らないため希少性が高いパイナップルです。
主な栽培地は沖縄本島北部のやんばる地域です。
日本国内での流通が中心で、国外への輸出は多くありません。地元では観光客のお土産としても人気があり、観光農園でもピーチパインを使ったスイーツや加工品が販売されています。
小さいパイナップルには観賞用もある
パイナップルは何も食べるだけではありません。
観賞用のパイナップルは姫パインといい、主に園芸や贈答用に使用されます。
姫パインは手のひらサイズのとても小さなパイナップルです。
姫パインは見た目のかわいらしさから、贈り物として好まれています。サイズが小さいため、可食部分はありません。小さいながら香りは強く、周辺にはパイナップル特有の甘い香りが広がります。
姫パインはコンパクトなサイズとかわいい外見からインテリアとして飾られ、観葉植物のように楽しめるアイテムです。沖縄や他の南国で栽培されており観光地では観賞用として販売されています。
ナゴパイナップルパーク
さまざまな小さいパイナップルを紹介してきましたが、それらすべてを観賞できる場所が沖縄県にあります。
沖縄本島北部名護市にあるナゴパイナップルパークです。
ナゴパイナップルパークはパイナップルに関する体験や観光を楽しめるテーマパークです。
ナゴパイナップルパークではパイナップル栽培の歴史や沖縄の特産であるパイナップルの魅力を伝えています。
広い敷地のため、園内移動はパイナップル型のカートに乗って巡ります。パイナップル畑や南国植物の観察、栽培方法や歴史を学ぶなどパイナップルについての知識が深まる施設です。もちろん、パイナップルを使ったスイーツや製品を試食、購入もできます。
アクティビティが充実しており、観光の中にも学びを取り入れたいご家族におすすめです。
南国ガーデンをゆっくり巡るパイナップル号
ナゴパイナップルパークは散策を楽しめる施設です。
全て歩いて回ると「ナゴパイナップルパークだけで疲れてしまった」という可能性が出てきます。徒歩で回ればじっくり観賞できますが、歩く距離が長くなるため疲れがたまってしまいます。
せっかく観光で訪れたのですから、観光地1箇所だけで疲れてしまうのはもったいないですよね。
そのようなときに頼りになるのが、パイナップル号です。
パイナップル号はパインをイメージしたデコレーションがかわいい自動運転のカートです。ゆっくりしたスピードで動くカートは自動運転のため、ご家族で安心して利用できます。トレインやカートに乗ったままパイン畑はもちろんカラフルな南国の花々や植物を観賞しましょう。
空中でも観賞できる遊歩道
パイナップル号を降りた後、もう少し植物を見たい方におすすめなのが施設2階部分にあたる遊歩道です。熱帯雨林のジャングルに浮かぶ遊歩道は、目の前で南国植物を観察できます。
遊歩道は観賞用パイナップルが多く植栽されているエリアです。こちらで姫パインを見られるかもしれません。ぜひ探してみてください。
数多くの花や木が植えられ、360度見渡す限り南国の植物に囲まれる体験は圧巻です。
ジャングルの空中散歩をお楽しみください。
恐竜の時代にタイムスリップ?ダイナソーアドベンチャーツアー
ナゴパイナップルパークにはさまざまなエリアがあり、その中の1つがダイナソーアドベンチャーツアーです。
多種多様の恐竜たちがお出迎えしてくれます。
リアルな恐竜たちは鳴いたり動いたりするため、迫力満点。恐竜好きのお子さんは大興奮間違いなしのエリアです。
パイナップルを食べつくそう
広大な敷地を思う存分楽しんだら、今度はパイナップルを食べつくしましょう。
パーク内のレストランではパイナップルを使ったタコライスやピザ、ブリトーなどを用意しています。焼きたてのパイナップルスイーツに加え、大人気のパインソフトも楽しみましょう。
施設内の名護パイナップルワイナリーにはバーカウンターを設置しており、オリジナルメニューを楽しめます。
オリジナルメニューでは、契約農家から仕入れたパイナップルやシークヮーサーで作られたワインやジュースが堪能できます。
新鮮なパイナップルはカットしたり、棒にさしてパインアイスにしたりして食べるなど楽しみ方はさまざまです。他にもオリジナルスイーツやワイン、ジュースなどに加工してより多くの方の手元に届くよう心がけています。
まとめ
小さいパイナップルについて解説しました。
パイナップルといえば南国のイメージです。小さいパイナップルも例にもれず、南国の沖縄で栽培されていることがわかりました。
沖縄を訪れた際、ナゴパイナップルパークで小さいパイナップルを食べ比べてみるのがおすすめです。
ナゴパイナップルパークでは時期によりフルーツコーナーで、ピーチパインやスナックパインを販売しています。
家族で沖縄を訪れたときは、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。